新選組へ ~ 連理之枝 ~
取り残された佐々木殿と僕達


僕「佐々木殿…誠を慶喜様に?」

佐「すまん」

土「どういうことなんだ??」

佐「・・・」

山「恐らく、慶喜様の命令で長州屋敷へ
そこで、後をつけられた
慶喜様の所へ戻ると、新選組へ行くようにクナイまで渡された」

佐「そうです…
誠…夏弥の弱点は、心を許した者
を守る為なら、自分を捨てることだと…
新選組と俺の為に、働くはずだと…
慶喜様は、そろそろ記憶が戻っているだろうから…
戻っていたならば、必ず連れて帰れと…」


僕「誠は、僕達の家族になったんです!
都合の良いときだけ、自分のもとに
置くなんて!誠が辛い時は、あっさりと
連れていけと、仰って!!……酷い!
酷いです!!」


土「近藤さんが帰ってくるまで…
待てませんか?」

佐「近藤なら、どうにか出来ると
思っているなら、無理だ…
夏弥の言うように…潰される」


誠「佐々木のけ!」

ポンと佐々木殿を突き飛ばす

誠「そういえば!
お前、よくも俺で遊びやがったな!!
俺は、仕返しが出来るんだぞ!!
総司に教えてもらったからな!!
覚えとけよ!!クソッ佐々木!!」


ずいぶん口が悪いけど

これが誠の本性かな…


誠「お世話になりました
何も恩返しが出来ません
こんな別れになってしまい
…ふっ ははっ
お元気で!!
新選組の御武運をお祈りしています!
新選組の活躍を楽しみにしています!」

にっこり笑ってくれた




毎日、この笑顔がみたくて頑張った

もうみれないなんて








佐々木殿と誠が見送りはするなと

そのまま出て行った




僕達は、引き留めることも
追い掛けることも

相手が慶喜様だから、出来ない




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