新選組へ ~ 連理之枝 ~
山南さんと散歩なんて、初めてだ


壬生寺まで歩いた


「近藤さん、凄かったよ!
慶喜様に
連れ戻しに参りました!!
勝手に家族を引き裂かれて
黙っているはずないでしょう?
って、はっきり言うんだ…
冷や冷やしたよ…
誠が割って入らなかったら、斬られてたかも
新選組と同じくらい
大事になさって下さい!!

とか、言ったし!!

尊敬しますよ!近藤さんを!
誠の前では、タジタジだったけど…
はははっ」



昨日、近藤さんは、江戸から連れて来た

伊東 甲子太郎を参謀にすると言って

俺達に紹介した


「いいなぁ…
山南さんは、連れて行って貰えて
俺は、連れて行かないって
こっぴどく言われたんだぜ!」

「土方君が、ふて腐れてるからでしょう」

「違うさ、いざって時は、山南さんだよ
いつも、近藤さんが言ってる
山南君がいると思うと、安心する!って
出陣して、もしものことがあっても
屯所に山南さんがいれば、残った奴らを
引っ張ってくれる!
だから、無茶できるんだよ!
俺もそう思っている!」

「嬉しいなぁ

誠がね…
ポロッと本音を言ったことがあるんです
戦えないと、居場所がない気がするって
同じことを思っていたので、驚きました
出来ることを一生懸命やろうって
誠と話したんです!だけど、不安です
心の支えが、誠が…そばにいないから」

「俺も…
いつも怒り散らしているから
皆から、嫌われてんだろ
誠から、いい子いい子ってされると
味方がいるって、心強くて
今は、不安だよ
寝れねぇんだよなぁ…誠がいねぇと…」


「はははっ 誠もそれ言ってたよ
土方君と布団が別々になってから
寝れないって!!
寒いし、落ち着かない!!って…」



ほんとかよ!!

少し…いや、だいぶ、照れた///


誠が喋ってるとは、思ってなかった!!







夕餉に出された、卵焼きは美味しかった





なんとなく、布団を2つ敷いた


一瞬、誠の匂いがした気がしたから

クンクンと鼻をならした


男色の次は、変態を疑われそうだ




誠がいたらだけど…








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