新選組へ ~ 連理之枝 ~
誠が新選組を出て、ひとつき程たった頃

新選組の隊編成が 完成した


昼過ぎに、佐々木殿が来た


「慶喜様から、紅葉狩りのお誘いだ
まだ、色づいておらんから
日時は、後日知らせる」

藤「誠も来ますか?」

「ああ、来るのは来るが…
完璧、夏弥に戻ったみたいでな…」

沖「どういうことです?」

「元より俺には、冷たいが
今は、慶喜様にも冷たい態度なのだ」

原「笑ってねぇのか?」

永「そういうことだろうな」


「そうなのだ…まぁ、立場上笑えない
というのもあるが…
ああ、正式に慶喜様の側近になったのだ
隠密が側近として、披露されたのでな
良く思わぬ者もいる
江戸におる頃のように、誰とも関わらないようにしている」

藤「おみやげ渡せるかな…」

「話せる機会を作ってみよう!
直接渡したいだろう?」



誠から、また笑顔が消えた


誠の近況は、聞きたかったが


正直、辛い





数日後



「大変な噂を耳にしてしまった!!」



佐々木殿が血相を変えてきた


「夏弥が慶喜様の側室に手を出したとか
それで、喧嘩になっているらしいのだ!」



あり得ない



「佐々木殿、誠はそんなことしません!」

「夏弥は、モテる!!
紅葉様とも、子供がいるようでな!」

「「「 ええ!! 」」」



「それに、夏弥のまわり女中がうろうろと狙っているらしいのだ!」


「へぇーーー」



バカ達は、信じてるが

誠は、そんな手当たり次第に

女を取っかえ、引っかえしねぇよ!!

むしろ、総司くらいに

無関心だろ!!

まぁ、紅葉様とは恋仲だから

子供がいても不思議はないがな…




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