新選組へ ~ 連理之枝 ~
「慶喜様とは、どのような方ですか?
ひとつきも過ごせますかね?
なぜ、東宮として、なんでしょうね?」


はあ~


「俺に聞くな…
慶喜に今から、文を出す
明日から、慶喜と過ごすのだ
会えばわかるし、お前なら、どこでも生きていけるさ」

「ふ~ん
なんて書くのですか?」

「…愁迦
桂宮様にひとつき留守にすると、挨拶せぬで良いのか?」

「行って良いの?」

「息子なのだから、よかろう?」

「ですか?なら、行って参ります!!」


ダダダダ…


「愁迦!!走るな!!」






はあ~



疲れた…





寝ている間は、不憫だと思ったが

あの質問攻めから解放されると思うと

心が軽い


それほどまいっている




夏弥は



愁迦という本当の名前があり


皇族としての記憶もある


唯一無くなっていたのは


慶喜のことくらいか?





思い出すかどうか…


天子様は、試しておられるのだろう







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