新選組へ ~ 連理之枝 ~
柊花が誠を連れて、庭へ


空を見上げる柊花を見てから


総司を寝かせ、そばに座る


「女だったなら、教えて欲しかった!」


総司が、拗ねたように言う


「とられたくなかったんだよ」

「ずるいよ!土方さんは、ずっと一緒にいるんだから!」

「今は、お前がそばにいるだろ?」

「誠くんが、土方さんに見えて
怖いんだよね」

「そんなに似てっかなぁ?」

「そっくりだよ!!たまに、小さい拳骨を僕にするんだよ!?それに、僕が柊花ちゃんに近づいたら、泣いて邪魔するし」


「頼もしいな」



「もぅ」



口を尖らせて言う姿が、子供の時の総司と

同じで

頭をぐりぐり撫でてやった


「やめてよぉ!」


いつもそう言うよな?


「また来る」


「はい!ご武運を!」




襖を開けると、縁側で昼寝する2人がいて


2人の頭を撫でた




少し、にこっと笑った





柊花…





総司の方に振り向き







「なんで、誠ってつけたんだろうな?」




「紙に書いてたって」




「そうか…  総司、大事にな!?」




「はい」









忘れたくないことは、紙に書けって


俺が言ったこと覚えてたんだな














俺は、その後総司に会いに行くことは


なかった






総司が亡くなって知らせをもらったが








柊花と誠については、書かれてなかった














戦火の中、空を見上げる







俺達は、この青い空の下




どんなに遠く離れても









ずっと家族だからな

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