君に捧げる花束を
誰かに名前を呼ばれたのかもしれない。
けど、清花は聞こえなかった。
聞こえないふりをした。
その後、何を言われるのか怖かったから。
怖い。
こんなに誰かを。
学校を怖いと思ったことはない。
私のこと、疑ってる?
嫌いになった?
もう…友達じゃない?
もう、もう…あの時みたいに笑い合うことはできないのかな?
皆の顔を思い浮かべては、問いかけようのない言葉を不安と一緒に胸の奥に無理やり押し込んだ。
無意識に内臓全部と手足が震えてしまう。
走った後でもないのに、息が苦しい。
それでもぐいぐい、足を動かして廊下を進んだ。