君に捧げる花束を
え、というように皆は驚いて表情を固まらせた。
野風も少し眉を寄せて、清花を伺っている。
「函南君の事は、絶対に諦められないと思ってた。
何年も前から好きだったんだもん。
北条さんが来てからもそれはずっと変わらなくて、正直負けたくないって思った。
だから略奪とかって言われてもしょうがなかったんだよね。本当、その通りの心持ちで函南君を追いかけてたんだから。
でもね…そんな事をしたら函南君を困らせるって気がついた。バカだよね。ここまでみんなを巻き込んでようやく気がついた。
本当に…ごめんなさい。」
清花は皆に深々と頭を下げて謝ると、大きく息を吸って続きを話し出した。
「でも、だからって函南君が好きな事には変わらないしこれからも変わらないと思う。
好きでいる分には、構わないもんね…
だから、函南君を追いかけるのはやめる。
………追いかけるのは無理だって、わかったから。」
最後の一言は限りなく優しくて、でもどこまでも物悲しい声だった。
皆は何も言えないまま黙ってそれを聞いていた。