君に捧げる花束を
胸いっぱいに大きく吸った、その息で函南君に向かって叫んだ。
「函南君!!一緒に帰ってくれないかな!」
しーん、と静まり返る教室。
ん、教室…?
清花はロボットのようにガクガクと首を回して周りを見渡す。
ほとんどのクラスメイトの視線が、清花に注がれている。
し、しまったーーー!
声デカすぎ!!!
「へへっ、やるね。」
野風姉さんの、ニヤニヤ笑いが浮かんできそうな、完全におもしろがっている声が、緊張感なく清花の耳まで聞こえた。