幸せそうな顔をみせて【完】
先ほどのテーブルの二人はテーブルの上で両手をお互いに握りあい、瞳はお互いを見つめ、その周りだけ空間が歪んでいる気がした。そのくらいに周りが見えていない。そんな二人のようなことをする、自分と副島新というのは想像できない。私も人前では無理だと思う。
副島新のことは好きだけど、それとこれとは話が違う。
私も副島新と同じで人目を気にせずに二人の世界にどっぷりと嵌ることなんか望んでない。私が望んでいるのはこれまでもこれからも副島新の傍には一緒に居たいとは思うこと、仕事も同期で机も並べて仕事をしてきた。でも、それがいつまで続くかは分からない。でも、一緒にいたいとは思う。
「分かっている。っていうか私には無理」
「ならいい。俺も苦手。」
そんな話をしていると先ほどの店員さんがテーブルのところまで銀のトレーに乗せたオレンジジュースとペリエがゆっくりと優雅にテーブルに届けられた。オレンジジュースとペリエで軽くグラスを当ててから、私たちの食事は始まったのだった。
一番最初のお料理の皿が届くと、テーブルの上にパッと花が咲いたような艶やかで食べるのが勿体ないくらいだと思った。お皿の上には野菜中心の華やかなオードブルが置かれていて、あの時の雑誌の写真を思い出す。
何種類かの野菜とボイルされている魚介類。ブラックオリーブの輪切り。繊細な見た目の野菜がかなり多めに乗せられていて、嬉しく気分も高揚してきていた。
副島新のことは好きだけど、それとこれとは話が違う。
私も副島新と同じで人目を気にせずに二人の世界にどっぷりと嵌ることなんか望んでない。私が望んでいるのはこれまでもこれからも副島新の傍には一緒に居たいとは思うこと、仕事も同期で机も並べて仕事をしてきた。でも、それがいつまで続くかは分からない。でも、一緒にいたいとは思う。
「分かっている。っていうか私には無理」
「ならいい。俺も苦手。」
そんな話をしていると先ほどの店員さんがテーブルのところまで銀のトレーに乗せたオレンジジュースとペリエがゆっくりと優雅にテーブルに届けられた。オレンジジュースとペリエで軽くグラスを当ててから、私たちの食事は始まったのだった。
一番最初のお料理の皿が届くと、テーブルの上にパッと花が咲いたような艶やかで食べるのが勿体ないくらいだと思った。お皿の上には野菜中心の華やかなオードブルが置かれていて、あの時の雑誌の写真を思い出す。
何種類かの野菜とボイルされている魚介類。ブラックオリーブの輪切り。繊細な見た目の野菜がかなり多めに乗せられていて、嬉しく気分も高揚してきていた。