【続】キミとひとつになれたら




「泣いてるの?」


「っ……泣いて、ないっ……」


「どうして泣いてるの?悲しいの?……誰かに泣かされたの?」


「違うよ。別に……何でもないから」



冷静になって、四ノ宮くんとまともに会話するのは久しぶり。


体は震えてない。
声も震えてない。
大丈夫、ちゃんと冷静だ。




「泣かないでよ……小春ちゃん」



ねぇ、四ノ宮くん。
何で私達はこんな事になったんだろうね。


一体、私達は……。



「四ノ宮くん、私達さ……どこで間違えちゃったんだろうね」


「……間違える?」



最初、私達は普通の恋人同士だった。


なのに、どこかでボタンを掛け違えて。

間違った方向に進んでしまった。



< 133 / 277 >

この作品をシェア

pagetop