ご懐妊は突然に【番外編】
「お色直しのドレスはやっぱりピンクかしら」と言って、お義母さんは超ラブリーなフリッフリのドレスをどこからともなく探し出してきた。

しかもウエストにはデッカイリボンがついている。

「遥さんに絶対似合うわよー！」

ドレスを当てて鏡で見てみると、まるで七五三みたいだった。

天野さんも無言だ。

「確かに素敵なんですけど、お色直しは和装がしてみたいなってずっと前から憧れていたんです」

嘘だ。たったいま思いついた。

「まぁ！和装も素敵ねぇ！」しかし、お義母さんは素直に受け止めてくれた。

「ちょっと打ち掛けも見てみましょうか」と言ってウキウキしながら再び衣装を選びに行った。

ピンクのフリフリ…なんとか回避。

私はフゥと息をついた。

しかし、お義母さんの披露宴にかける情熱は半端じゃない。

パワーに圧倒されながら、披露宴の準備は着々と進められていくのであった。
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