嫌いになりたい
「今日、まだ月曜日じゃない。金曜までまだ時間があるし、他の人に当たってよ」


別にあたしが行く必要なんてない

この学校には、まだ他にも女の人がたくさん居るんだから


「私が頼めるの、宇佐美さんしか居ないんですよー。お願いします、今回だけ!これから先は絶対誘いませんから!」


そう言って頭まで下げる


そんな風に言われて

そんな風に頭を下げられたら

断りにくいじゃん


「………分かった。今回だけね」


「ホントですか?!い、やった─────っ!!!」


諸手を挙げて歓喜の声を出す富永さん

彼女の策略にすっかり嵌まってしまった気がするけれど


今回だけならいっか…


喜ぶ彼女の顔を見て、フッと微笑んだ

それと同時に湧き上がる不安

健太以降、そういう関係を求めて男の人と接したことがないから、正直怖い


章吾…


偶然とはいえ、そういう関係になったのに

たった一夜、肌を重ねただけなのに

二日姿を見ないだけなのに


………会いたい


あたしの心は、彼を求めている
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