嫌いになりたい
「皆に自慢したかっただけなんだ。亜弥は俺のものなんだって…」


「………そんなこと…言いふらすものじゃないでしょ」


「…うん。でもあの時は、誰かに亜弥を取られたくない一心だった。だけど、何回したとか、どうだったとか………気が付いたら学年中に広まってた…」


『ゴメン』


もう一度、あたしの耳元でそう呟いた


「もう過去の話でしょ」


「じゃあ───」


「あたし達、もう別れたし………。今更関係ないもの」


力が緩んだのを見計らって、両手を振り払う


「俺は───まだ亜弥のことが好きだ」


真っ直ぐあたしを見つめる瞳に、気持ちが揺らぎそうになった

だけど───


「あたしは、もうこれ以上傷付きたくないの…。悪いけど………健太のことは、もう信じられない…」


あたしの言葉に、唇を噛む健太


「じゃあ、帰るね」


「待っ───」


眉間に皺を寄せ、腕を伸ばしてきた健太の手とは違う手が

あたしの腕を引き寄せた
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