タンポポの約束。

友達の恋





ミナくん先生と同じ髪色にして1ヶ月ほど経ったある日




休み時間、私が先生に頼まれた雑用をしていると女の子がそばに立ってきた











「あ、邪魔だった?
ごめん、すぐ移動するね…」











私がそう言って退けようとすると
その子は私を手で止める




なんだろう??











「て、手伝うよ………」











聞き取れるか聞き取れないかくらいのか細い声で女の子はそう言った




確かこの子の名前は…
前野 水森(まえの みもり)ちゃん











「手伝うなんて…その…一人で平気だよ?」





「で、でも…
て、手伝わせて…ください」





「え、えっと…」











私がどうしていいか困っていると
内山くんがフラッと近寄ってきた











「たんぽぽちゃん、手伝ってもらいなよ〜」





「え?で、でも…」





「いいからほら!」











内山くんは私の雑用の半分を水森ちゃんに渡すと、私に笑いかけてまたどこかに行ってしまった





申し訳無さすぎる…











「その、ごめんね水森ちゃん」





「大丈夫…
うちが言い出したことだから…」











ならいいんだけど…


それからは沈黙で黙々と作業をした






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