タンポポの約束。




翌日



結局、ふうちゃんと先輩とも話せないまま放課後になってしまいました











「失礼しま〜す!」











色々考えながら美術準備室のドアを開けると





珍しく先生は一人絵を描いていた





その姿はまるで絵から飛び出てきたみたいに綺麗で…

ついつい見とれてしまう











「ん?来てたのか」











余程絵を描くのに集中していたのか
ミナくん先生は今私に気付いたように微笑む





その絵の具で汚れたシャツも
ミナくん先生が着ると綺麗だと感じてしまうのは贔屓だろうか?











「どうぞ」











先生はイスに置いてあった荷物をどけてくれた











「言っとくけど、やるからには俺厳しいぞ?」





「覚悟しています♪」











少し厳しいくらい何のその!



なんだかんだ言いながら微笑んでいて優しそうだしね!







でも…怒ると怖そうかも…?











「じゃ、始めるぞー」





「はいっ♪」











この時私は知らなかった

ミナくん先生の本当の厳しさに…






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