クリスマスプレゼントは靴下に




「よし、これでひとまず綺麗になったかな。」

水だけでは汚れもにおいも完全に落ちるはずはないけれど、さっきよりはずっとマシになった。
一生懸命洗ったもの。
でも、そのせいでイケメン君の足は真っ赤になって、いかにも寒そう……



(あ…そうだ!)

その時、私の頭にひらめくものがあった。


「あ…あの……
ちゃんとしたものじゃないんですけど、実は、私、靴下持ってるんで……」



私は、さっきもらった靴下をイケメン君に見せた。
こんなもの普通なら履けるようなものじゃないけど、今は緊急事態だ。
暖かいし、歩くにも素足でいるよりはまだ良いだろうし。



「え…?これって新品じゃないんですか?履いて良いんですか?」

「ええ、どうぞ、どうぞ。」



でも、束の間とは言っても、こんなクリスマス仕様の派手な靴下を履くのはいやかもしれない。
とりあえず、前島だったら絶対断るよな。
あいつ、中身がないせいか、見た目だけにはえらくこだわり持ってるみたいだから。




「そんなの無理っす。」

あいつなら絶対にそう言って断るね。



あいつじゃなくても普通の男の人ならやっぱりこんなの恥ずかしいかな?
あぁ、余計なことを言わなきゃ良かった…と、私が後悔していたら、彼は天使のような素敵な笑顔を見せてくれて……



「じゃあ、遠慮なく……」

そう言って、私から靴下を受け取って躊躇うことなくそれを履いてくれた。
< 14 / 38 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop