甘い彼。
「2人とも随分長かったね」


「えへへ、瑠羽ちゃんと話してたら長くなっちゃっいました」


「目が赤いね…2人して泣いたの?」


「そだよー、久々に泣いたー」


「そっかそっか、おいで桃」


ちょこちょこと駆け寄って奏さんの胸に抱きつく。


その度に優しくよしよしとされて安心できる。


「桃羽ちゃん俺に抱きつく気ない?」


秋良くんが唐突にそう言い出す。


「あはは秋良面白いこと言うね〜…殴るよ?」


そ、奏さんそれは怖いです…。


「えー、奏ばっかずるい!」


「秋良変態やな、どっか行きぃ」


「秋良、やめてください変態発言は」


「秋っち変態こわーい」


「すっげぇ心にグサッと刺さったわ」


「…ふふっ、面白い」


隅でいじける秋良くんを無視する皆。


「桃、桃は笑った方が可愛いよ」


さらっと耳元でそんなことを言うから心臓がどくどくと高鳴る。


奏さんってば、ずるい。
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