甘い彼。
「明日早速どこか行こうか?」


「桃羽はどこがええのん?」


「じゃあ…さっき言ってた遊園地が…」


でも、ほんとに良いのかな?


「いいんだよ桃」


私の心を見透かしたように奏さんが言う。


後ろから抱きしめられる形で奏さんの膝の上に乗ってる私。


奏さんが肩に顔を乗せてるから耳元から声が聞こえる。


ちょっとドキドキしてたりするんですよ奏さん。


本人には言わないけど。


「じゃあもう寝な桃、疲れたでしょ?」


「わかりました…ありがとうございます」


まだ皆と一緒にいたいなー…なんて。


そんなこと言ったらウザがられるかもしれないからまだ言えないけど。


「おやすみ桃、あぁそれと、似合ってるよそのパジャマ」


さらりとそんなことを言うからほら、またドキドキ。


瑠羽ちゃんから貸してもらったワンピースタイプの淡い水色をしたパジャマ。


とーっても可愛い。


「おやすみなさい奏さん、瑠羽ちゃんに望月、雅と秋良くんも」


「おやすみ桃羽、いい夢見てくださいね」


あ、敬語出てるよ望月。


「おやすみ桃っちぃ」


「おやすみ桃羽ええ夢見いやぁ」


「桃羽ちゃんおやすみ!いい夢見ろよー!」


皆が手を振ってくれるから私も手を振る。


「おやすみなさい」

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