甘い彼。
「ん?あっれー?奏っちが可愛い女の子連れてる」


「ほんまや、珍し!どないしたん?」


リビングであろう場所に案内されるとそこには女の子と男の子が一人ずつ


「拾った、面倒見てやれ」


「了解了解、僕の名前は瑠羽だよ」


金色の綺麗な長い髪をした僕っ子な女の子は瑠羽-ルウ-さん。


「俺は雅や、よろしゅうな」


関西弁の、男の子は雅-ミヤビ-さん。


「初めまして…野々宮 桃羽です…」


「桃羽ちゃん何歳なの?」


「…湘南理高校1年です」


「俺と同じ学校なんだね、桃」


奏さんと…同じ?


「あー!なんか見たことある思たらあんた湘南理高校1年の暴走族 羽凜-ハリン-の姫ちゃうん!?」


羽凜…その言葉を聞いて、胸がドクドクと鳴り出した。


いやだ。いやだ。


思い出したくない。


あの人たちのことなんて…。


胸を押さえてうずくまる。


「桃、大丈夫か?」


奏さんが背中をさすってくれる。


「大丈夫…です…」


「瑠羽、今すぐ調べて、望月は空いてる部屋に桃を案内したげてね」


調べる?何を…?


「行こう、桃羽ちゃん」
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