立花課長は今日も不機嫌

思わずクスっと笑うと、睨みつつも立花さんまで鼻先で笑った。

そして、赤信号で止まると、私にチラリと一瞬だけ視線をよこす。


「自分のためだ」

「……立花さんの……ため?」

「その岩瀬さんとやらが何か問題を起こして警察沙汰にでもなったら、バイトをしていたことが公になるからだ。つまり、俺が佐伯のバイトを見逃したことまで上層部に知られる」

「……なるほど」


そんなことにまで頭が回るなんて、さすがは立花さんだ。


「……お前、バカにしてるだろ」


決してそんなことはない。
感心して大きく頷いたというのに、立花さんは誤解したようだ。


「バカになんてしてません」

「いいや。してるな。もしくは、まだ勘違いしてる」

「勘違いですか?」

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