立花課長は今日も不機嫌
「いいや、違わない。ほらっ、また赤くなってるし」
何度も言うようだけれど、そうやってからかうから、赤くなりたくなくてもなってしまうのだ。
そう言いたいのをぐっと堪えつつ、誤魔化そうとお代わりのグラスをもらおうと手を伸ばしたときだった。
――あ、いた。
立花さんを遠くに見つけて、一度持ったグラスを戻す。
立花さんは、男女合わせて数人の輪を作って談笑していたのだった。
とはいっても、話す用事があるわけではなく、近づくこともできずに遠目に見るしかできない私。
でも……私の知ってる立花さんとはちょっと様子が違うような気がしてならない。
顔は少し赤く、何より、いつもより笑ってる。
いつも厳しい表情ばかりの立花さんが、だ。