立花課長は今日も不機嫌

そして、一通りそうして見渡し終えると、もうやることがなくなってしまった。


小さく息を吐きながら、立花さんへ何気なく目を向けると、立花さんは、変わらず一定の呼吸を繰り返している。

綺麗な顔立ちというのは、目を閉じているときにこそ際立つのかもしれない。

立花さんの寝顔を見る機会は、きっとこの先ない。
そう思って、ついまじまじと観察してしまう。


どのくらいお酒を飲んだのかは知らないけれど、ほんの少しの量でこうして眠っちゃうなんて

立花さんのイメージとはまるで逆で、なんだか……可愛い。

……なんて言ったら、きっとまた「ふざけるな」と、怖い目つきで睨まれるだろう。


その顔を想像して、また一人ニヤける私。
厳しい顔つきに恐れをなしていたときの私とは大違いだ。


自分の気持ち次第でこんなにも違うなんて……。


胸の奥がキュッとなる。
< 159 / 412 >

この作品をシェア

pagetop