立花課長は今日も不機嫌
それから立花さんがコーヒーを淹れて戻るまでのほんの数分で、いろんなことを考える。
もうタクシーの手配はしたんだろうか。
あとどれくらいで着くんだろう。
ここにいられる時間は、残り何分?
ありえないほど緊張しているくせに、まだ立花さんと一緒にいたいと思う気持ちも少なからずあるから、限られた時間をものすごく愛しく思ってしまう。
からかわれただけだと分かってはいるけれど、泊まっていけなんて立花さんが言うから
それを言われたときに私に向けられた“ほんの一瞬の偽りの愛情”のやり取りを何度も思い返しては、ドキドキと胸を高鳴らせるのだった。
カップを2つ両手に持った立花さんが、私との間に一人分の隙間を空けてソファに座る。
「砂糖とミルクは?」
「あ……大丈夫です」