立花課長は今日も不機嫌
熱?
風邪でもひいてしまっただろうか。
「僕が送って行ければいいんだけど、これからオーナーと会う約束をしていてさ。もちろん、送って行ってる間のお給料も払うから。どう? ダメ?」
お給料がどうとかいうことは別に気にもしない。
「もちろん送って行きます」
他の女の子たちは私なんかより指名もたくさんある。
きっと、私ならお店に支障はないという店長判断なんだろう。
霧子さんのことは心配だから、私にはその方が好都合だ。
店長に頷くと、控室のドアを開けて中へ入った。
すると、霧子さんは椅子をいくつかつなげた上に横たわっていて、熱のせいか頬を少し赤くしていた。