立花課長は今日も不機嫌
「兄の間違いだろ」
ボソッと訂正する立花さんに、良樹さんが「ひどいわ」と泣き真似をしてみせる。
「管理人さんにお願いして、開けてもらったのよ」
立花さんは大きくため息を漏らした。
「で? 入江と富島がいるのは?」
立花さんに睨まれて、二人が縮み上がる。
「お、俺たちはその……杏奈さんの仲良しというか……ねぇ、沙月さん」
入江くんは沙月に振るけれど、沙月は入江くんの陰に身を隠すばかり。
「もう、海人ったら! そんな細かいことはどうだっていいじゃない。とにかく、お祝いしましょうよ。せっかくたーくさん作ったんですから」
良樹さんに促されて、テーブルへと着いた。
私と目の合った沙月が、顔の前で手を合わせて「ごめん」と謝る。