【短編】森田当麻の奇妙な休日
優衣は辛抱強く待とう!と、ジッと息を潜めて探偵社から出てくる当麻を待った。
……何分ほど経っただろうか。
いつものパーカーに長ズボンをはいた当麻が眠たそうに階段を下りてきた。
大あくびをして、歩道を歩いていく。
車じゃないのか。
携帯電話を片手に、タクシーを呼ぶ準備をしていた優衣は携帯電話をすぐさまポケットになおす。
そして、バレないようにゆっくりと当麻のあとを歩いて付いていった。
尾行は探偵の基本中の基本。
これには自信がある。
仕事で何度も当麻にコキ使われたからだ。