黄昏と嘘

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「なによぉ、その気持ち悪い笑顔」

カノコはチサトの腕を人差し指でつついて言う。
授業も終わってふたりしてのんびりと寄り道しながら駅に向かって歩く。

18時00分、すっかりとあたりは暗くなり、アキラとの約束の時間も近くなってチサトの心の高鳴りが大きくなる。

正門を出ると大きな通りがあって、車の往来が多いけれどいろんな店も多い。
オシャレな洋服の店、可愛い雑貨の店。美味しそうなパンの店・・・。

「幸せだなあって思って」

「何、バカなこと言ってんのよ」

カノコのため息混じりの呆れた声。

「あ、この服、可愛い」

チサトは彼女のそんな言葉に応えることなく立ち止まり、ショウウインドウにディスプレイされた服を見つめる。
そんな彼女の言葉にカノコも同じように立ち止まり覗き込む。
しかし彼女は服を見ず、ガラスに映るチサトを見る。

「アンタ、何、今日着飾ってんのよ・・・」

「へ?」

「その黒のエンパイアワンピースにヒールのある靴・・・。
チサト、そんなおしゃれなカッコなんかめったにしないじゃない・・・」

「そ・・・そうかな・・・」

カノコの言葉にチサトは恥ずかしくなり、返事を誤魔化す。


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