黄昏と嘘

彼女が着いた席は窓側で外の景色がよく見えた。
街の灯りが輝き、走る車のライトが光の線のようだ。
チサトはぼんやりと肘をついて窓の外の景色を眺めながらアキラを待つ。

店の扉が開き、来客があるたびにチサトはドキッとして視線をドアに向ける。
アキラであってほしい、と思う反面、やっぱりまだ緊張しすぎてるから、もう少し後から来てほしい、そんなことを思っていた。

今度の来客も違ったようで、チサトはふう、と息を吐き、周りを見渡す。
食事を楽しんでいるひとたちの中にはどう見てもチサトのような学生の姿はなく、大人でいてそれでとても上品なような印象のひとばかりだった。

これって場違いなような気もする、周りのひとたちは自分のことをどう思っているのだろう、そんなことをチサトは思い始めると、少し不安になる。


やっぱり早く先生来てくれないかなあ・・・。

「先にお飲み物はいかがですか?」

しばらくしてやってきた、さっき席まで案内してくれた給仕がチサトに尋ねる。
彼から差し出されたメニューを受け取り、チサトは言うとおり、なにか頼んでおこうかと思ったのが・・・。



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