スキとかキライとか。
「はぁ!?普通はスミレ選ぶだろ!マジ見る目ねぇー!」
「あ……うぅッ……」
叫び声をひたすらあげる望月さん。
涙を静かに流す長谷川さん。
「蓮斗ぉ!なんでだよ!一体スミレのどこが悪いんだよ?」
イケメン……蓮斗さんの胸ぐらに掴みかかる望月さん。
「……分かんないの?それくらい」
「だから聞いてんだろ!お前アホか?」
呆れた顔で望月さんを見下す蓮斗さん。
「自分のどこが悪いか分かんないとこ」
キッパリと言い切る蓮斗さん。
「ふざっけんな!少しだけかっこいいからって調子乗って……こっちだってお前みたいな男はいらねぇよッ!」
バチンッ!
望月さんは蓮斗さんを殴った。
そして、乱暴に教科書の入ったビニールカバンを掴み、補習に行った。