ありふれた恋でいいから
「…じゃあ、また明日ね」
「うん。夜にまたメールするよ」
高校の制服を着て二人で帰る最後の帰り道。
明日、神社に二人でお参りに行く約束をすると、夜はサッカー部の仲間たちと打ち上げをするらしい畑野くんと家の前で別れて。
抱えきれない程の花束と、後輩からのプレゼントで両手の塞がった大好きな彼の後ろ姿を見送る。
角を曲がる時、振れない手の代わりに見せてくれた輝いた笑顔が愛しくて。
これからも彼の隣にいられる幸せを噛み締めて、ひとり、にやついた。
彼を想えば不安なんか何処にも無くて。
待ち受ける未来は希望に溢れていて。
ただ、二人で歩く明日を夢見ていられた。
「うん。夜にまたメールするよ」
高校の制服を着て二人で帰る最後の帰り道。
明日、神社に二人でお参りに行く約束をすると、夜はサッカー部の仲間たちと打ち上げをするらしい畑野くんと家の前で別れて。
抱えきれない程の花束と、後輩からのプレゼントで両手の塞がった大好きな彼の後ろ姿を見送る。
角を曲がる時、振れない手の代わりに見せてくれた輝いた笑顔が愛しくて。
これからも彼の隣にいられる幸せを噛み締めて、ひとり、にやついた。
彼を想えば不安なんか何処にも無くて。
待ち受ける未来は希望に溢れていて。
ただ、二人で歩く明日を夢見ていられた。