☆子犬系男子にご用心☆
「なに言ってんの。今更じゃん。そんなの、わかりきってたことじゃん」
「結芽」
「どうせ、仕事が忙しいってそれどころじゃないって言われたんでしょう?もう、春兄バカだね、そんなことわかりきってて連絡するんだから」
いつだってそうだったのに。
参観日になんか来たことない。
運動会も発表会も一度だって・・・。
他の子は、皆お父さんお母さんに“頑張ったね”って褒められてるのに。
そんな私の側にいてくれたのが春兄。
参観日にも、運動会にも、発表会にも来てくれて。
頑張ったねって言ってくれるのは、いつだって春兄だった。
ただ家が近所だっただけの、血の繋がりもない春兄が。
「もう、そんな顔しないでよ。私は平気だから。こんなのいつもの事だ・・・し」
「結芽!」
その瞬間、私は春兄の胸の中にいた。
強く抱きしめられていることに気づくのに少し時間がかかった。
「無理しなくていい・・・泣いていいんだ」
そう春兄の優しい声が振ってきた瞬間・・・。
私は堰を切ったように泣き叫んだ。
春兄は、泣く私をずっと抱きしめてくれていた。