あなたを待っている

13

その後、お互いの両親への挨拶。

たなくんのご両親は、色々な事情を前から聞いていたようで“こんなダメな男を待ってくれてありがとう”と何度も私に頭を下げてくれた。

私の両親は、まず最初に私に彼氏がいるということに驚いていた。

更に“結婚したい”と、たなくんが伝えると父は、私達を見つめたまま固まり、母に声をかけられるまで何も言えないくらい驚いていた。

『娘をよろしく頼む。由希美、幸せになりなさい。』

そう言って、最終的には笑顔で送り出してくれた。




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