月影の涙Ⅱ~私はただの人形~【完】
『へ?殺し屋?』

「あぁ。そうだ。」

『それって人を殺すお仕事?』

「そうだ。いつか瑠璃に話さなきゃいけないと思ってた。」

『ふーん。そうなんだー。』

「え?俺を怖がらないのか?」

『そんな訳ないじゃーん。私は亮の優しさを良く知ってるから。』

「瑠璃……ありがとよ。」

『どういたしまして!☆』

「瑠璃はいつも元気だな。」

『そうか、な?』

「そうだよ。」

『……』

「瑠璃?ごめん。変なこと言ったか?」 

『ううん。言ってない。』

「そうか。びっくりしたよ。」

『わ、私……』

「ん?なんだ?」

『私まだ亮に伝えなきゃいけない事ある』

「そうなのか?」

『うん。だから、聞いて?』

「俺が聞いてもいいのか?」

『うん。亮だから聞いて欲しいの。』

「わかった。なんでも話してみろ。」

『うん。わかった。あのね?……あのね?

私の本当の名前は………………なんだ。』


濁って聞こえた。なんだ?本当の名前!?瑠璃は瑠璃じゃないのかよ!


「え?そうなのか?」

『うん。やっぱり嫌いになっちゃう?』

「ならねーよ。瑠璃はいつまでも瑠璃だ。その名前で呼んで欲しい時は呼んでやるから。」

『うん。ありがと。』

「おうよ。」

「…………お前も仕事やるか?」

『え?こ、殺し屋?』

「そーだ。けど、嫌ならそれでいい。瑠璃は普通の生活もできるんだ。」

『……私は仕事をやる!』

「え、いいのか?だって殺し屋って犯罪だぞ」

『うん。知ってる。けど、私は亮と同じのやるの!』

「でも、今からなら普通の生活に……」

『やるの!』

「ふっ、わかったよ。じゃあ、特訓するぞ!」

『特訓?』

「そうだ。特訓だ。殺しのな。」

『やるー!』


それから殺し屋になるための特訓が始まった。
それが1年で習得できてしまった。

そして、何回か仕事にも行くようになって、
亮を『ボス』と呼び始めた。

< 394 / 394 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:17

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

ばか、嫌い。でもやっぱ好き。

総文字数/94,251

恋愛(キケン・ダーク)245ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
真夏の太陽が眩しい日。ひまわり畑に白いワンピースの少女が1人。 しとしとと雨が降る日。あじさいを見る傘もささない少女が1人。 『貴女みたいになりたい。』 ずぶ濡れの少女が白いワンピースの少女に言った。 それぞれの過去を持った少女が高校生になる。 そこで出会った女嫌いの奴ら、輝龍。 『輝龍の姫になれ。』 彼らが少女達を変えてゆく! そして過去を掘り返される。 『これ以上来ないでよ!!』 start⇒2016 2/18 タイトルを変更しました! 向日葵と紫陽花☞可憐な薔薇を演じなければ… ☞今更、好きだなんて言えねぇよ。
この生徒会長は女総長!?

総文字数/55,546

青春・友情173ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
生徒会長「こらそこ!何シテル!」 「うゎ、出たよ。正義感半端ない生徒会長。」 そう!私は正義感に溢れてる。はずが。 「あれ?生徒会長さん今日も頑張っているじゃないですか。素晴らしい演技ですね?総長?」 な、なんと!? 私!女総長なんです!! そのにライバルの族が転校してきて!? 彼女はどうしてこんな演技をする必要があるのか? 彼女に秘められた過去とは!? 私が生徒会長として、頑張っていくストーリーです(๑•̀ㅁ•́ฅ✧ 月影の涙Ⅱも更新をしていきます!両方あるので時間がかかったりしますが頑張ります! start─2015年 8月25日 すみません。受験seasonとーらいです。
表紙を見る 表紙を閉じる
もしも、殺し屋と暴走族がある力をもったらどうしますか? 皆それぞれ力を持って異世界に迷い込んだ! 見た事の無い獣達がいる世界。それはなんとも不思議で…… 葉月の過去はまだあった。驚きで残酷な…… 葉月「どおしてまた……私なの?……」 『消された記憶』がついに明らかに!? 稀月からの最後のサプライズとは!? 葉月が流した涙の正体…… 稀月「小さい頃約束したあの場所へ葉月は来て くれるのかな?覚えててくれてるかな? 葉月……また1人にしてごめんね。」 悪魔と天使がぶつかりあう。 伝説の物語が今、復活する! 最後に残る物って? これは『月影の涙Ⅱ』の続きです。 が、これだけでも楽しめるようになっています むしろこのままでも是非! 初めての方も、他のを読んでくださった方も では本編へどうぞ!! ↓ 【今は『この生徒会長は女総長!?』をメインに更新をしています。遅れるとは思いますがご了承ください。m(*_ _)m】

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop