クールガールと獣《ケダモノ》くん
私を怖がって、去っていく。



「嫌われてんのなー。
柴又。」


ケラケラと笑いながら
コーヒーをすすった。


「構わないわよ。」


「んで?恭二に何かされた?」


「キス。」


「うっわー
最近のガキは公共の場でもイチャイチャすんのか。」

「弘平も同じようなことしてたでしょ。」


「まーな。
で、何でそんな機嫌わりいの?
キスなんぞ、何ともないだろ。お前なら。」


「何ともないわよ。
キスなんて誰とでもできる。」


そのはずよ。
アイツも感情なんかないはずだから。


「イラつくんだろ。
自分みてるみたいで。」


どきっとした。


たまに弘平は、見透かすように私をみる。


「イラつく?違う。」


「違わねーな。
柴又はさ、感情がないわけじゃなくてただおしころしてるだけ。
弱虫なしょーこ。」


「弱虫?」


「そ。弱虫ちゃん。
恭二もだけどな。
そーゆうとこ、似てるんだよ。お前等。」


弱虫?


私が?


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