クールガールと獣《ケダモノ》くん
何でこんなにざわつくの?
この感情なに。
"キャハハハ"
いつもの保健室からは、
女の笑い声がする。
バンッッとドアを開けると
女子生徒や男子生徒がたまっていた。
弘平は、生徒から人気。
いつもは何ともない
この状況も、今は気になる。
「あれ、柴又ー?
どうした?」
「誰。」
「あー?」
「白金の獣の名前は?」
「恭二。佐原恭二。
何。恭二に会ったんか?」
佐原恭二。サハラキョウジ
「げ…クールガールなんか荒れてねーか?」
男子生徒が言った。
荒れてる?
そんなわけない。
感情なんかないから。
「クールガールが来たなら私等は退散しよ。」
「あ?何で?」
「だって怖いし。
じゃねー。弘平ー」
「あ、おいっお前等!」