願う場所、望む奇跡
こんな時、莉亜のコトバが突き刺さる。
“自分の気持ちに反することをすると、自分が苦しいだけですよ”
分かっていたはずのことだった。
松本くんに逃げても、何も解決しないって。
だけど、こうすることしか出来なかったから。
気持ちを素直に伝えることは出来ないから。
「ねぇねぇ、2人はいつ結婚するの?」
家に帰ると、待ち構えていた母親がそんなことを言う。
「何言ってんの?結婚なんて、まだ先のこと」
だいたい、そんなこと考えてもいなかった。
結婚なんて、したくない訳じゃない。
だけど、松本くんとっていうイメージがわかない。
「そうなの?私は、その歳で夏希を産んだけどね」
確かにそうだ。
お母さんは46歳で私は23歳。
ちょうど、私を産んだ年齢だ。
でも、珍しいな。
お母さんからそんな話しをするなんて。
その当時のことは、話したがらないのに。