願う場所、望む奇跡
今時の男子高生にしては珍しいことじゃないかな。
それを自然にやってしまうのだから、そこにモテ要素があるんだろうな。
中には、外見しか見ていない人もいるんだろうけど。
「夏希先パーイ!」
社内で会議に向かう途中に呼び止められた。
名前で呼ばれたけど、特別仲が良い訳ではない。
むしろ、名前すら知らない子だ。
「義哉くん、元気ですかぁ?」
莉亜と同じく20歳ぐらいに見える。
だけど、垢抜けしていない上に金髪でばっちりメイク。
コイツ、本当に社会人かと思いたくなるような身なり。
そして、甘ったるい声。
それを聞くだけで、気分が悪くなる。
「それが、あなたに何の関係があるの?」
表情を一切変えずに返した。
「だってアタシ、義哉くんと付き合うんだもんっ」
甘ったるい声で、嬉しそうに言う。
妄想もここまで来ると痛いだけだ。