願う場所、望む奇跡
それとも、態度から俺の気持ちに気づいている?
だったら、尚更平然といられる訳がない。
「なんとか撒いているので家までは知りませんが、休日になると街で俺を探しています。見つけては、あとを追ってきます」
「そんな子いるんだ。モテると大変だね」
「異常なだけです。バカだから扱いやすいけど」
「やっぱり、義哉くんははっきりした性格だね」
その言葉をどう取ったらいいのか分からない。
顔色も変わらないから、読み取りにくい。
「じゃあ、そのままの言葉で答えてもらおう。
夏希とキスしたのはどうして?」
ここに来て、初めて真剣な眼差しを向けた。
その答えを、今求めるのか。
適当なことを言って乗り切れる雰囲気ではない。
その適当な理由も思いつかないし。
俺は、一つ息を吐いて口を開く。
「嘘吐いても意味がないと思うので、正直に言います。
俺は、夏希が好きです。キスしたのは、ただの嫉妬です。あなたと仲良さそうに話しているのに嫉妬しました」