願う場所、望む奇跡



「明日から出張でいないから。帰るの、いつか分かんない」


「え?また、急だね」


「今日、急に決まったのよ。帰りもお客さん次第だからね」


「帰り、予定も分かんない?」


「んー……たぶん、1週間はいないと思う」


「えっ?長いね」



私とお母さんの会話に、驚いたよに義哉が口を挟んだ。

最近また出張に行くようになったけど、長くて3日とかだったから、1週間に驚くらしい。

2人でいた時には、たまにだけどあった。

その間、1人暮らしのような快適さを覚えたけど。



「あまり、そんなに長い間出たくはないんだけど……」



なぜか、意味深げに私と義哉を見る。

何かあったのだろうかと不安になってしまう。

けど、お母さんはそれ以上何も言わず、食事を終わらせて明日の用意を始めた。


意味ありげな表情に、私は不安になった。

これだけ義哉が隙を見て手を出してくるんだから、それを見られたんじゃないかって。




< 228 / 274 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop