願う場所、望む奇跡
「明日から出張でいないから。帰るの、いつか分かんない」
「え?また、急だね」
「今日、急に決まったのよ。帰りもお客さん次第だからね」
「帰り、予定も分かんない?」
「んー……たぶん、1週間はいないと思う」
「えっ?長いね」
私とお母さんの会話に、驚いたよに義哉が口を挟んだ。
最近また出張に行くようになったけど、長くて3日とかだったから、1週間に驚くらしい。
2人でいた時には、たまにだけどあった。
その間、1人暮らしのような快適さを覚えたけど。
「あまり、そんなに長い間出たくはないんだけど……」
なぜか、意味深げに私と義哉を見る。
何かあったのだろうかと不安になってしまう。
けど、お母さんはそれ以上何も言わず、食事を終わらせて明日の用意を始めた。
意味ありげな表情に、私は不安になった。
これだけ義哉が隙を見て手を出してくるんだから、それを見られたんじゃないかって。