願う場所、望む奇跡
一応、親がいる手前、エッチはしていない。
そこまでの行為だってしていない。
手を出してくるとはいえ、キスをされたり、舐められたり、抱きつかれたりとその程度。
それを寂しいと思うのは、私のわがまま。
親がいる家では、それ以上のことは出来ないし、外への泊まりだってたびたび出来ることではない。
ましてや、ちょっとだけ不審に思われているのなら、おとなしくしているしかないんだ。
「夏希?」
夕食も終わってテレビを見ながらボーっとしていると、後ろから義哉が首に巻きついてきた。
「ちょっとっ」
焦って引き離そうとするけど、男の力に敵うはずがない。
「何で?今日は、誰もいない」
そう、今日からお母さんは出張でいない。
少なくとも1週間は2人きりなのだ。
「だからって……」
「俺は、チャンスだと思っているよ。正直、夏希に触れられないのはキツイ」