願う場所、望む奇跡
「夏希先輩?」
そんな私を、莉亜は不思議そうに覗き込む。
「えっ、な、何?」
それに対して、少し慌てたような返事になってしまった。
「どうかしたんですか?顔、赤いですよ」
「え?」
そう莉亜に言われて、頬に手を当てる。
確かに頬が熱いのだから、莉亜の言う通り赤いのだろう。
だけど、どうして赤くなっているのかが分からない。
「大丈夫ですか?」
「あ、うん。大丈夫だよ」
莉亜に答えながらも、何度も大丈夫と無意識に呟いていた。
自分に言い聞かせるように。
「……まぁ、いいですけど。
口が悪いのは悠弥から聞いただけで、直接見ていないのでどんな感じか分かりませんけど」
「そ、そっか。あまり想像出来ないな」
「本当ですよね。でも、あたしたちにはよほどのことがない限り、裏は出て来ないと思いますよ」