螺旋上の赤
「凛ちゃん来るとき何かあったの?」
花奈が心配そうに聞いてきた。

「何にもないよ。でも、途中で落としちゃったかもしれない」

「どうする?今からアレックス探しにいく?」

随分長く外で待たせちゃったし、これ以上花奈に迷惑はかけられない。

「うーん……あそこはあまり人も通らないしなぁ。
 通ったとしてもあんなボロいキーホルダーなんて多分誰も拾わないよね?
 帰りでいいかなぁ……課題も終わらせないとだし。」

「じゃあ、パパッと終わらせちゃおうか。
 外は寒いし、レストランで暖かい飲み物でも飲みながらね。」

助かるなぁ。
持つべきものは優しい友達だね。うん。
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