幽霊なキミ。
病院に着き、外来の受付を通り過ぎ、




「面会受付」と書かれた場所にいる人に声をかけた。





「あ、あの神崎直人君に会いに来たんですが……」





受付の警備員のような格好をしたおじさんは、あーはいはいと、手元の帳簿を調べ始めた。





私はソワソワとそれを待つ。





透けてないナオトに会えるかもしれない。





それって、どんな感じなんだろうか。





胸はドキドキとしている。






受付の人はやけに手間取っていた。





胸元の無線で何かやり取りしている。





何か問題でもあったのかな、と思っていると、受付の人は気まずそうに口を開いた。







「神崎直人さんは、もうここにはいないですね。」





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