私のことだけ見てください
――カァァア…
私の顔も、龍人くんの顔も、赤みを帯びた。
それと同時に
――トン
「そんな可愛い顔で可愛いこと言うなよ」
…へ?
「龍人く…んっ」
名前を呼ぶと同時に私の口は塞がれ、抱き上げられた。
「え?ちょ、え!?」
まてまてまて。状況読み切れてないよ私。
私の体は龍人くんの腕に抱き上げられて宙の上。
もはや…これはお姫様抱っこ!
「…りゅ、龍人くん?」
――ドサッ
ベッドの上に落とされた私の上に龍人くんが覆いかぶさった。
電気が消えてるからよく見えないけど、龍人くんの顔、真っ赤。
きっとこれは、絶対、そう。
「誘ったのはお前だからな。壊れてもしらねえぞ」
そういったのはついさっきまで私に無関心(なふりをしていた)だった彼。
それからたった今私のことを花だと言った彼。
そして…真っ赤な顔で私に覆いかぶさってる彼。
どうやら彼は野獣化してしまったそうです。