一ノ瀬さん家の家庭事情。
緊張するのは同じなのか、噛んでる姿もかわいい。

りっちゃんってば、こんなかわいい彼女作るなんて、やる!

「綾瀬?」

なぜか玲が反応。

「はい!綾瀬ひなのです!」

ペコリと頭を下げる彼女に、あたしたち兄弟も思わずお辞儀。

「まあこんなところで立ち話もなんですし、上がってください!」

あれ、なんかあたし、おばさんくさくないか?


「改めまして、りっちゃんお誕生日おめでとー!」

「律兄、おめでとう。」

「律君、おめでとう!」

ひなのさんはあたしの隣の席に。

近くで見ると、倍かわいい!

それになんだかいいにおいがする!

「ひな、こっちから高2の弟の真と優、高1の玲、で、」

「律君の大好きな、愛ちゃん!」

そう言ってにっこり笑ってあたしを見るひなのさんはまるで天使。

「ひなのさん、律兄、相当なシスコンですけど、いいんですか?」

真兄が苦笑気味に聞く。

「おい、真!俺はシスコンじゃない!愛が大切なのはお前らも同じだ!」
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