HALF MOON STORY
お互いの気持ちを確かめたあの夜
春と呼ぶのには、まだ早くて
空には欠けた月が浮かんでいた
抱きしめられた感触
腕の温もり
思い出すだけで、今でもその度
心臓の鼓動が早くなる
あなたの肩越しに見えた綺麗な星空
あなたの白い息でぼやけていた
そして優しい口づけ
ああ、駄目だ
思い出すだけで、顔が赤くなる
次の日の朝、写真入りのメールが私を起こした
新幹線に乗る前の彼
待ってろよ
のメッセージ入り
実はあの時、色々あって
気持ちがグラグラ揺れていた
あなたへの思いが膨らんで
でも、あなたの気持ちがわかんなくて
自分の気持ちもわかんなくて
あなたはいつも自然に隣にいて
当たり前みたいにそっと寄り添ってくれるから
その優しさに気付けなかった
あなたの優しさは、いつも私に負担をかけない
気付かせないようにそっと差し出される
それは私を思いやる本当の優しさ
それに気づいたのはつい最近なんだけど
とにかく、
ホントそんな所が好き
でも、待ってろよって言われて
良い子で待ってる私なんだけど
まさか、こんなに待ちぼうけを食う
羽目になるなんて、正直想定外かも