HALF MOON STORY
ハルはまた瞼を閉じた
そして
私の腕を引っ張った
倒れ込む私を抱き寄せる
ハルの顔が目の前にあった
眠そうなハル
私はその可愛さが愛おしくて
彼の唇にキスをする
「眠そう
ハル大好き」
ハルの腕の中は
居心地が良くて
本当にずっと
ここに居たくなる
「気をつけてね」
そう言うのが精一杯
ハルは何も言わず頷いた
勇気を出してベットを抜け出す
ひんやりとした空気が
私を包む
さっと服を着て
ハルの部屋を出る
「おんぷは会社の帰りに
迎えに来るから」
ベットの中のハルに
そう声を掛けた
ベットの中で
ハルは腕を空中に
つき出すと
手の平を開いて
私に向けて振った
バイバイの合図みたいだ
私はクスリと笑う
そうして私は部屋をでた
私の心は充填完了
そんな感じだった
それからは
以前に増して
こうして
あなたの部屋で
あなたと過ごすことが
多くなった
多分、あなたが
私を心配してくれたんだよね
私は素直に
彼の気持ちに甘えていた
母も思ったより
順調に回復した
回復すると
以前のあのうるさい
母に戻った
でもそれが嬉しかった
季節は移り変わっていく
それも
悪くないなと思う
こうして
大切な人を見つけることが
出来たのだから