HALF MOON STORY
STORY




そんな事を考えながら




二日酔いと戦い、会社へと歩く私



なんとか会社に着いた



すれ違う人と挨拶をしながら



自分の机のある部屋へと



たどり着く




何人かの人が席に着いて



仕事を始めていた



その中には、同じグループの人もいた



入社八年目の女性の先輩と



この春お子さんが保育園に



入園した男性係長




二人は私の前の席で仕事をしている



楽しそうに何か話していた




二人に挨拶をして、席に着く




一緒の仕事をする



隣の席の上司は、まだ来ていない



パソコンを立ち上げ、仕事を始める



前の二人の話が耳に入ってきた



明日の東京出張の話だ




東京の本社の人の話



月に何度か出張で出掛ける係長



先輩がお土産には何が欲しいか



色々注文している



明日は金曜日



帰りが遅くなると新幹線の



席がなくなってしまうから



食事は無しにしたらしい



係長がその事で文句を言っている



そうなんだよね



日帰りでも行けちゃう距離なんだよね



先輩は何度か仕事で行っている



入社二年目の私には



まだまだ旅費は出ないのだ



バスだってある



なのに何でだろう



どうしても踏ん切りがつかない






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