HALF MOON STORY



とりあえずパソコンを



立ち上げ仕事の準備をする



昨夜のお酒が



時々悪さをする



気持ち悪さと眩暈



かなり調子に乗って飲んでしまった



蘭がはしゃいで大変だったしね



圭介もやってきて



蘭も私も嬉しかったんだ



ワインボトルで



三本開けてたと思う



こうなるのは分かってたんだけど



ま、そんな自分と戦うのが



大人ってもんさ



なんて一人で思う



そのうち


フロアーに人が集まってきて



いつもの毎日が始まった



月曜日は電話の問い合わせが



多い



電話をさばいていると



一時間ほど過ぎていた



すると



役員の一人がフロアーにやってきた



役員がこのフロアーに



来るのは珍しいので



皆が見つめた



私もキーボードを叩きながら



役員を見つめる



そして



このフロアーの責任者の



課長の席へと近づいて



声をかけた



そして




そのまま



二人はフロアーを出ていった



暫くすると



前の二人が話始めた



「あれは多分例の話だね」




先輩がそう言う



係長もパソコンのキーボードを



叩きながら



おなじことを話す



多分



希望退職の話だ




何日か前に



会社の掲示板に出ていた




この営業所からも



希望者を募るらしい



責任者の上司達は



最近この話で



いつもと違う行動をしていた



入社して二年目の私には



あまり関係のない話だった





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