俺様王子
《ジリリリリリリリリ》

朝、いつものように目覚まし時計が鳴る。

「う~ん・・・」

カチッ

うるさい目覚ましを止め、まだ寝ている目をこすり、

リビングに向かう。

「あら、今起きたの。さっさと朝ごはん食べちゃいなさい。」

お母さんはそう言ってテーブルにご飯を置いた。

今日の朝ごはんも食パンかぁ~。

毎朝私は食パンにピーナッツバターを塗り、

学校へ行く。

「あっ!もうこんな時間!?」

やばいやばい!遅刻しちゃう!

「いってきま~す!!」

「はいはい、いってらっしゃい。」

バタンッ


ふぅ~。危なかった・・・

「おっはよ~!一葉!」

背中にドンッという衝撃がはしる。

茉桜だ。

「おはよ・・・」

私は急ぎすぎていて朝から疲れていた・・・

「どしたの一葉」

茉桜は心配そうにのぞきこんでくる。

「ちょっと寝坊しちゃって・・・
もうちょっとで遅刻するところだったよ・・」


「ちこく・・・ち・・こく!?」

茉桜の顔が一気に青ざめた。

「どうしたの?」

「どうしたもこうしたもあと3分で
遅刻だよ!!!」

「うそ!?」

私たちは息を切らしながら、学校へ急いだ。

学校まであともうちょっと!


《キーンコーンカーンコーン》

あ・・・遅刻しちゃった・・・

私たちの学校には遅刻した人には
ペナルティが待っている・・・

それは、放課後残って空き教室の掃除・・・

うそでしょ!?

「・・・」

「ま、茉桜・・?」

茉桜はハァーとため息をつき歩いていく。

怒ってるよね・・・

「なにしてんの一葉。ほら、行くよ!」

「え・・・怒ってないの??」

「なんで私が一葉におこんのよ?」

そう言って茉桜は再び歩きだした。

放課後嫌だなぁ~。





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